取材記事・レポートなど

松崎がじっさいに出かけていって取材した内容です。おすすめは「理系女子応援企画」シリーズ。文理選択に悩む学生さん、ぜひどうぞ。

リアル女性数学者・小谷元子先生――理系女子応援企画・その6

作成日:2011/3/5 最終更新日:2017/09/10 かいたひと:松崎有理

*本稿は取材先の認可を経て執筆、掲載しています。

小谷元子先生

小谷元子先生近影。

ごあんない:

東北大学大学院理学研究科 数学専攻


 小谷 元子 Mitoko Kotani 先生 略歴:

 1983年 東京大学理学部数学科卒業
 1990年 理学博士
 1999年 東北大学大学院理学研究科 数学専攻 助教授
 2004年 東北大学大学院理学研究科 数学専攻 教授

 2005年 「離散幾何解析学による結晶格子の研究」により第25回猿橋賞を受賞

 海外研究暦:
 1993年9月-1994年 8月 マックスプランク研究所(ドイツ)
 2001年 4月-11月 高等科学研究所(IHES)(フランス)
 2006年2月-3月 ニュートン研究所(イギリス)


東北大学サイエンス・エンジェル(以下SA)取材からはじまった「理系女子応援企画」も、すでになんと6回め。
このたび、SA産みの親のひとりである小谷元子先生に、お話をうかがう機会を得ることができた。
理系の女性がより活躍するためにはどうすればよいのか、
そして松崎が拙作「ぼくの手のなかでしずかに」(『あがり』収録)で呈した疑問、
なぜ、数学科には女性がすくないか?」に、答えはあるのか。
以下、インタビュー内容をおとどけする。

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理転の宇宙工学者・岸本直子先生――理系女子応援企画・その5

作成日:2011/3/4 最終更新日:2017/09/10 かいたひと:松崎有理

*本稿は取材先の認可を経て執筆、掲載しています。

岸本直子先生学会発表中

学会講演中の岸本先生。テーマは「宇宙プランクトン」。なんじゃそりゃ、と思ったかたは、以下の記事をおよみください。

ごあんない:

宇宙プランクトンプロジェクト


 岸本直子 Naoko Kishimoto 先生 略歴:

 1990年 京都大学文学部史学科考古学専攻卒業
 1997年 京都大学工学部航空工学科卒業
 1999年 東京大学大学院工学系研究科航空宇宙工学専攻修士課程修了
 2004年 東京大学大学院工学系研究科航空宇宙工学専攻博士後期課程単位修得満期退学
 2004年 博士(工学)取得
 日本学術振興会特別研究員、(独)宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究本部共同研究員を経て、
 2006年より(独)宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究本部招聘開発員
 現在 科学技術振興機構 さきがけ研究者 (京都大学大学院 工学研究科)


「いきものだいすき、な子でしたよ」
どんなお子さんでしたか、という問いに、岸本先生は少女みたいに目を輝かせながらこう答えた。

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大先輩・郷 通子先生にインタビュー――理系女子応援企画・その4

作成日:2011/02/04 最終更新日:2017/09/04 かいたひと:松崎有理

*本稿は取材先の認可を得て執筆、掲載しています。

郷通子先生

郷 通子先生近影。情報・システム研究機構の理事室にて。とにかく気さくで話しやすいひとだ。松崎の緊張は二秒でどこかに消えた

「このひとは、”問うひと”だ」
というのが、今回のインタビューをつうじて松崎が郷先生に抱いた印象だ。

インタビューの日程がきまってから、郷先生の執筆したもので予習し、
実際にお会いしてお話をきき、
帰ってからまた復習して、
ますます、このひとは徹頭徹尾、疑問をもち問いつづけるひとなのだ、という思いを強くした。
しかもこのインタビュー、ものすごく楽しかった。二時間半があっというまだった。
以下で、当日の雰囲気をいくらかなりともお伝えできれば。


 郷 通子 Mitiko Go 先生 (理学博士、生物物理学) 略歴:
 1939年うまれ。
 1962年 お茶の水女子大学理学部物理学科卒業
 1967年 名古屋大学大学院理学研究科博士課程物理学専攻修了
 コーネル大学博士研究員、日本学術振興会奨励研究員、九州大学理学部非常勤講師を経て、
 1973年 九州大学理学部生物学科助手
 1989年 名古屋大学理学部教授
 1996年 名古屋大学大学院理学研究科教授、東京大学 分子細胞生物学研究所客員教授
 2003年 長浜バイオ大学バイオサイエンス学部学部長
 2005年 お茶の水女子大学学長、長浜バイオ大学特別客員教授
 現在 情報・システム研究機構 理事


「”なぜ?”と、きく子供だったんです」
幼少時代について質問した松崎にたいし、郷先生はこう答えた。

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名古屋大学理系女子コミュニティ あかりんご隊――理系女子応援企画・その3

作成日:2010/10/22 最終更新日:2017/09/04 かいたひと:松崎有理

*本稿は取材先の認可を得て執筆、掲載しています。

あかりんご隊1

「みんな、理科がだいすき! 理科の魅力をつたえていきたいと思っています」(名古屋大学理系女子コミュニティ あかりんご隊 リーフレットより 一部改変引用)

 

もくじ:
1、名古屋大学あかりんご隊のイベントを取材してみた
2、あかりんご隊メンバーへのインタビュー

ごあんない:
名古屋大学理系女子コミュニティ あかりんご隊
名古屋大学 男女共同参画室

1、名古屋大学あかりんご隊のイベントを取材してみた

「名古屋大学にも、女性研究者支援モデル育成事業としてあかりんご隊がありますよ」
と、東北大学サイエンス・エンジェルの取材時にうかがった。

あかりんご隊の存在じたいは、知っていた。
残念なことに、ウェブ上の情報があまりにすくなすぎる。せっかくおもしろそうなことをしているのに、もっと宣伝しなくちゃもったいない、というのが正直な感想。
しかし幸いなことに、名古屋市は、現在の松崎の居住地だ(註・執筆当時)。

これは、地の利をいかして取材してこなければなるまい。

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『学校教育におけるジェンダー・バイアスに関する研究』からわかったこと――理系女子応援企画・その2

作成日:2010/10/10 最終更新日:2017/09/04 かいたひと:松崎有理

東北大学サイエンス・エンジェル取材のなかで、
松崎が衝撃をうけた、いちまいのPPT:

パワーポイント説明

衝撃のパワーポイント。そんなあ。

……とても気になった。
理系進学って、保護者や教師にそんなにうけが悪いんだろうか?
しらべてみたところ、理系白書 この国を静かに支える人たち (講談社、2003年)でも、このデータが引用されている。
ここは、

「まずは一次資料にあたれ。話はそれからだ」 (スティーブン・ジェイ・グールド

の精神にのっとり、原典をみなければならないだろう。

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東北大学サイエンス・エンジェル――理系女子応援企画・その1

作成日:2010/09/23 最終更新日:2017/09/03 かいたひと:松崎有理

*本稿は取材先の認可を得て執筆、掲載しています。

サイエンスエンジェル・ロゴ

「おもしろそう! たのしそう! かっこいい! ――好奇心のタネ、とどけます」
(サイエンス・エンジェル リーフレットより 一部改変引用)

この記事のもくじ:
1、東北大学女性研究者育成支援推進室インタビュー
2、東北大学サイエンス・エンジェルのみなさんにインタビュー

ごあんない:
東北大学サイエンス・エンジェル 公式ホームページ
東北大学 女性研究者育成支援推進室

 

1、東北大学女性研究者育成支援推進室インタビュー

きっかけは、ぐうぜんだった。
松崎がウェブをみていて、母校のHPでたまたま発見した「東北大学サイエンス・エンジェル」 *)。
しらべてみると、自然科学系の女子大学院生があつまって、高校生や市民の前で実験イベントをやっているらしい。
……なんて楽しそう
在学中にこんな活動があったら、ぜったいに参加していた。なにより同性のともだちがほしかったし。切実に。

東北大学は、国内初の女子学生受け入れを行った大学なんだけど
それでも、理系の女の子は絶対数がすくなかった。昔も、いまも。

これは、応援せねばなるまい。

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コーヒーを種(つまり豆)から育ててみた

作成日:2010/06/30 最終更新日:2017/09/03 かいたひと:松崎有理

コーヒーは作家の友。まいにち飲んでます。消費量がはんぱじゃないのでもっぱら通販でまとめ買い。

それは、いつも通販で買っているコーヒー豆(もちろん焙煎ずみ)に同梱されていた、ひとつの袋からはじまった。

コーヒー屋さんからの手紙

かんじんのコーヒーの種を撮り忘れた。4粒はいってました。


同封のメモにはいろいろ書いてあったけど、
脚色しつつ要約するとこんな感じ:
「コーヒーの種をお送りします。
日本では気温が低いので、発芽するかどうかよくわかりません。
でも、運だめしと思って植えてみてね。Good Luck ! 店主より」

というわけで、コーヒーの種を撒いてみることにした。以下、その生育日記。

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ペンネームで郵便物を受けとる方法

作成日:2011/01/27 最終更新日:2017/09/03 かいたひと:松崎有理

作家デビューして初の正月をむかえた。
すると関係者や読者の方から「松崎有理さま宛で年賀状を出したんだけどもどってきちゃいました」というメールがあいついで舞いこむ事件発生。

いちおう、郵便受けにペンネームは出しておいたし、宅急便は問題なく届くのでこれまで気づかなかった(出版社からのゲラは宅急便でくるのです)。

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