作成日:2019/02/27 最終更新日:2020/02/20 かいたひと:松崎有理
これで4ユーロ50セントとかポルトガルって天国すぎる。 pic.twitter.com/z2VSmrLLYF
— 松崎有理(作家)公式 (@yurimatsuzaki_n) 2018年10月3日
ポルトのカフェにて。うしろのほうに写っているでっかい丸い揚げ菓子がボラ・デ・ベルリンです。
ひとことでいえば卵黄クリームはさみドーナツ。
ポルトガルには素朴おいしいお菓子がいろいろあるのですが、松崎がなにより気に入ったのはこのボラ・デ・ベルリン。ポルトガルではどのカフェにもスーパーにも置かれていて、1ユーロ前後で買えちゃう気軽さも魅力でした。
ところがいっぽポルトガルを出ると、おなじものはみかけません。
以下は松崎がボラ・デ・ベルリンを探し求めた記録です。つまりボラ・デ・ベルリン・クエスト。
ボラ・デ・ベルリンずきなかたがどれだけ存在するかわかりませんが、なにかの参考になれば。
【もくじ】
まずはマカオに行ってみた
カステラ・ド・パウロ(京都)にチャレンジ
ドース・イスピーガ(東京)にきいてみた
よく似たものを探す
写真をならべて、ボラ・デ・ベルリンを偲ぶ
まずはマカオに行ってみた
なにせ1997年までポルトガルであった街。
エッグタルトという、パステル・デ・ナタのいとこみたいなお菓子も有名です。
ここならボラ・デ・ベルリンもあるにちがいない、と踏んで、飛行機でおよそ4時間。マカオの地へ降り立ちました。
ところが。
けっきょく、四日間の滞在で松崎が発見できたのはこの1か所だけ。
しかもポルトガルのものとは味がちがっています。
ボラ・デ・ベルリンはマカオではほぼ絶滅した。そう結論せざるを得ませんでした。
カステラ・ド・パウロ(京都)にチャレンジ
日本へもどって。
毎月25日限定でボラ・デ・ベルリンをつくっている、京都のポルトガル菓子店です。
25日、というのがくせもの。このお店が隣接する北野天満宮の縁日にあたります。
ふだんからただでさえひとが多いのに:
京都出張中の社長より写真。
きょう25日はポルトガル菓子店「カステラ・ド・パウロ」が月に一回だけボラ・デ・ベルリンを販売するんだけど、
開店前から行列。販売開始一時間で売り切れとのこと。
これってビジネスチャンスでは。
東京で売ったらブームを起こせるかも。https://t.co/CGFFJQEuPS pic.twitter.com/cdlmbnKEqG— 松崎有理(作家)公式 (@yurimatsuzaki_n) 2019年2月25日
こんな大行列ができてしまっています。
しかも、このお店は事前の取り置き不可です。
よって、手に入れたいなら前日から京都入りして並ぶしかありません。
東京にすむ人間にとっては現実的ではありません。
ドース・イスピーガ(東京)にきいてみた
東京に戻りまして。
おいしいポルトガル菓子をおひとりでせっせとつくってくださっている、ドース・イスピーガの店主さんに質問してみました:
「ボラ・デ・ベルリンをお出しになる予定はありますか」
「それがですね。(とてもとても申しわけなさそうに)この場所、消防の関係で揚げ菓子はやらないほうがいいかな、って思ってて。ごめんなさいね」
そんな事情があるのではあきらめるしかありません。
ドース・イスピーガさんがボラ・デ・ベルリンをつくったらすごいおいしくなる予感がするのですけど。
よく似たものを探す
というわけで。
入手ハードルがあまりにも高いので、かわりになるようなお菓子を探してみました。
マラサダ
ポルトガルのマデイラやアゾレス諸島で食べられているお菓子。
ハワイへのポルトガル移民が売り出したことで有名になりました。
写真は、ホノルルコーヒーのマラサダ。
味は、さっぱりした仕上がり。しかもマラサダのばあい、クリームなしがスタンダードです。
ベルリナー
ドイツのドーナツ。たぶんこちらが本家で、ボラ・デ・ベルリンはそのバリエーションみたいな位置づけです。
写真はベッカライカフェ・リンデさんのもの。
見た目はかなり似ています。しかし、なかはクリームではなくラズベリージャム。表面は粉砂糖です。ドイツらしい質実剛健な味で、これはこれでおいしいのですがボラ・デ・ベルリンではありません。
ミスタードーナツのカスタードクリーム
カスタードクリーム(公式サイト)
ごらんのようにカスタードはかなり少なめ。甘さもひかえめであっさりしています。
赤丸ベーカリーのクリームドーナツ
松崎の家の近所にある老舗パン屋さん、赤丸ベーカリーの商品。
ビジュアルは激似です。しかしあたりまえですが、味はちがいます。
写真をならべて、ボラ・デ・ベルリンを偲ぶ
というわけで。
ほんもののボラ・デ・ベルリンははるか遠くポルトガルの空の下だけにあります。
2018年秋の旅行から写真を選んで、ここにならべますね。
あっわかったぞ、こういうのをサウダーデっていうんだ。
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【サイト更新】
「ポルトガルに行かなくてもボラ・デ・ベルリンを食べられるのか」https://t.co/TpF4zJEUvq
パステル・デ・ナタにつづくポルトガル菓子記事第二弾。
このネタにどれだけ需要があるかは疑問ですが、ただただ愛をこめて書きました。
このお菓子がもっとメジャーになってくれますように。 pic.twitter.com/FuHf9vIAi0— 松崎有理(作家)公式 (@yurimatsuzaki_n) 2019年2月28日
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